2007年08月08日

(7) DAMシリーズ(前編)

現在、カラオケ業界最大手の座に君臨する第一興商
1971年に音響機器販売で創業し、1976年には8トラックでカラオケ事業を始めました。1983年にはCDカラオケとレーザーカラオケを発売。
レーザーカラオケの時代から、第一興商は既にトップクラスのメーカーでした。その頃から、歌手本人の登場する「本人映像」を作っていました。
そんなメーカーでしたから、通信カラオケに進出するにあたっても、最初から質にこだわりました。1994年、DAM初号機(DAM-6400)発売。

ちなみに「DAM」とは「Daiichikosho Amusement Multimedia(第一興商の娯楽マルチメディア)」の略です。MIDI音源は、ヤマハと共同開発したという同時発音数64音。最初の頃から、既に音質は群を抜いていました。
「同時発音数64音」は、それ以後に発売された通信カラオケでは標準といってもいいスペックになりました。スペックだけなら、他機種では96音とか128音とかもありました。
しかし、DAMの音には、単にスペックの違いだけでは片付けられないクオリティの違いがありました。他の機種と比べて、曲データの作成者がハードウェアを熟知して生かし切っている感じがしていました。そのためか、当時から他の機種と比べて「歌いやすい」印象があったのです。
曲数はJOYSOUNDシリーズと比べてちょっと少ないけど、歌いたい曲が少なすぎた困るというほどでもありませんでした。

1998年には、映像にDVDを利用し、さらに音質を向上させたという「REAL128」を搭載した機種、DAM-G128が登場。ここで、レーザー時代から蓄積された本人映像が登場し始めました。
「REAL128」(現「良音」)とは、MIDI音源の128和音に加えて、演奏の一部(たとえばギター、ピアノなど、特定の楽器パート)にだけ生音を導入したものでした。決定的な音質向上にはなりませんでしたが。

で、その頃の第一興商はカラオケ機器以外では、直営カラオケ店「ビッグエコー」、着メロサイト「メロDAM」、「STAR digio」などのスカパーでの衛星チャンネル、さらにレコード会社を子会社として設立するなど、各方面に進出していました。
その点でも、低迷していた他のカラオケ機器メーカーと比べて、確かに勢いはありました。

そして2001年。CyberDAM (DAM-G50)発売。

それまでの通信カラオケ機器は、映像ライブラリとしてレーザーディスクビデオCD、DVDなどの光学ディスクを使用していました。
そのため、カラオケ機器本体とは別に、それらのディスクを再生するプレーヤーが必要だったので、機器設置にはそれだけのスペースが必要でした。また、光学ディスクプレーヤーは故障しやすく、メンテの手間がかかり、さらに映像の種類を増やすことが困難でした。

CyberDAMの何が画期的だったかというと、そんな映像ライブラリをハードディスクに収めてしまったので、光学ディスクプレーヤーが必要なくなって機器が小型化して設置しやすくなり、さらに故障しにくくなってメンテも楽になり、そして映像の種類を増やすことも容易になりました。2001年当時は、パソコンで大容量ハードディスクの低価格化が進んでいたから、こういうことができるようになったのですね。

これが大当たりしました。
それまでU-kara、Be-MAX's、孫悟空、セガカラなどが設置されていたカラオケ屋が、またたく間にCyberDAMに置き換わりました。設置台数1位の座を、JOYSOUNDシリーズから奪ったことになります。
posted by くまたろう at 22:11| Comment(0) | 通信カラオケ機種概論序説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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